2017-01-01から1年間の記事一覧

原子炉建屋の底外部に受け皿がほしい。

原子炉や放射性物質が付着した建屋を解体して撤去する場合、取り残しが無いようにするため、建屋の底外部にコンクリート製の受け皿を準備しておきたい。受け皿設置に際しては、建屋全体を上部や側面外部から支持しておくものとする。なお、この受け皿は、ク…

ホウ素含有クーラントをデブリの機械的取り出し時に使用

デブリを機械的に取り出す際、粉塵の舞い上がりを押さえるためと思うが、散水するとのことである。この水には、連鎖反応を引き起こす熱中性子(thermal neutron:減速して運動エネルギーが小さくなった中性子)を吸収するためのホウ素が含まれることになろう…

連鎖反応の防止のため、多孔質炭化ホウ素等でデブリをカバー

ウラン235に1個の中性子が当たると、約2.46個の中性子を発生しながらウランが核分裂し、この発生した中性子が別のウラン235に当たるということを繰り返して連鎖反応が起こると考えられている。デブリを電気溶解した際、ウランが電解液中に漂い出るが、液中の…

散水下での気中工法よりは、時間がかかっても電解によるデブリ溶解が安全では

気中工法でのデブリ回収とは、格納容器壁からデブリを機械的に削りはがして真空吸引するとかコンベア形式で格納容器外に搬出するということであろうか。この工法では、デブリが冷却液に浸かっていては削り取り作業が進まないとして冷却液の供給を止め、デブ…

格納容器からの漏水受け材の材質

新聞記事によれば、格納容器底部のデブリ近くの水は熱水になっているということで、想像するに、循環冷却水が上から降り注ぐ形で供給されるが、デブリまでには十分に行き渡らず、大部分は直ちにオーバーフローして循環系統に戻る形になっているものと思われ…

デブリ回収の段取りとして

デブリに電極を付けて電解還元や電流の向きを変えてアノード溶解を行うというのは、デブリ中のウランをできるだけ選択的に溶かし水溶液として回収しようというものであるが、デブリだまりがあると思われている格納容器底部の耐酸性が十分ならばこのような面…

気中工法では臨界とならないのか

気中工法の利点の一つとして、冠水法では臨界があるかもしれないが、気中工法では臨界に達する可能性が低いということかもしれない。 しかし、散水しながらデブリを破砕していくようであるから、デブリ片の分布状況によっては、一時的にでも臨界状態を形成す…

電解液はNaI水溶液か

電解中の液抵抗を下げるために、強電解質物質が電解液中に溶けているべきであるが、一般的に思い浮かぶNaClでは塩素イオンが、原子炉建屋鉄部材に強く作用するであろう。その点、ヨウ素イオンなら鉄に対する作用が穏やかであると思われる。また、NaIは、NaCl…

窒素ガスを流す二重管の構造について

内管と外管の間に窒素ガスを流すのは、外管に亀裂や孔が生じていないかどうかを調べるための気密検査であるが、密閉しての圧力変化調査では、配線を延ばしていったことに対する応答が遅いように思われるし、また、容積や温度の影響が大きいので小さな異常も…

デブリ用配線を二重構造の物の中に入れ、間に窒素ガスを流すわけ

デブリ用配線・電極をデブリに向かって延ばし、デブリに電極を形成するまでの間に、配線が液に触れて途中で断線したり、回収できずに原発構造物内に配線・電極材料を残してしまいデブリの量を増加させてしまうということがあるかもしれない。 そこで、電極形…

二重構造型デブリ用電極

デブリ用配線・電極を水中を通さずに、原発の支持構造体の外部から点検口等を介してデブリに近づけることができればその方が望ましいが、多分難しい。 そこで、デブリ用配線・電極を保護管(内管)に入れ、更にその外側に外管を設け、内管と外管の間に窒素ガ…

デブリ用液状電極の検討

デブリ用電極として水銀やガリウムを思いついた理由は、 核燃料が散らばっているであろうから、それらをできるだけ全部捕らえるため液状金属で面状にカバーしたらどうかと思ったからである。その意味では、ガリウムの融点が約30℃であるが、これよりも更に…

原発のカソード防食等

原発処理は長期間になるということで、原子炉やその支持構造体が腐食で崩壊しないように腐食防止が考えられているであろう。実際に鉄の電位ーpH図を参考にしながらカソード防食が行われているかもしれない。 そこで、ついでにウランの電位ーpH図も睨みなが…

ウランの、強酸による溶解回収に対する電気溶解による回収のメリットは、より安全であること

デブリの回りに、ホウ素Bを多量に介在させて核分裂反応が臨界に達するのを防止しようとしても、硝酸等の強酸でウランを溶かしていると急にデブリの溶解が進み、ウラン濃度が臨界を超えてしまうおそれがある。ホウ素による中性子吸収で連鎖反応が生じないとし…

電解液中配線ケーブル問題

難しいのは、電解液中の配線ケーブルのことである。高放射線下で、どのようにして絶縁を確保するか。プラスチックスでは、分子間の架橋が放射線で切れ、ぼろぼろになってしまうであろう。現在の所、不十分な絶縁であるが、鉄鋼製スパイラル管の外側にセラミ…

鉄枠のアノード溶解防止

ウランのアノード溶解中に、原子炉やその支持部材の主体であろう鉄鋼(鉄と炭素の合金)中の鉄もアノード溶解し、崩壊することが心配される。ウランと鉄の標準電極電位は、 U → U3+ + 3e- (酸性溶液中での標準電極電位:ー1.789V) Fe → Fe2+ + 2e- (酸…

U3O8の場合

核燃料のUO2は酸化されてU3O8となっている可能性が大きいが、この場合でも、次の ような電極反応が予想される。 U3O8 + 2H2O + 4e- → 3UO2 + 4OH- (標準電極電位は不明) このUO2は、更に前述のように以下の電極反応で単体ウランに還元され、 UO2 + 2H…

ホウ素含有物の添加

連鎖反応防止のため、連鎖反応を引き起こす中性子を吸収すると言われるホウ素化合物の添加が考えられ、一般的には原子炉でも使用されているとのホウ酸H3BO3の添加が考えられるが、水に対する溶解度は約4g/100g(20℃)であまり大きくない。つまり、ホウ…

つまり、反転電流による電解

デブリの二酸化ウランを金属ウラン(あるいは、単体ウラン)に還元するのが目的ではなく、二酸化ウラン中のウランを液中に漂出させるのが当面の目指すところである。そのためには、電解液を弱酸性のままにしておき、初めにデブリをカソードとして二酸化ウラ…

二酸化ウランの電解

核燃料は二酸化ウランとのことである。一部は放射線が水に作用して発生した水素との反応で金属ウランがあるかもしれないが、デブリ本体は、二酸化ウランにジルコニアとかが混ざったものなのであろう。 アルカリ性液中でのカソード反応として、下のような反応…

水銀を多く使いたくないなら

デブリ側の電極構成として水銀をあまり多く使用したくないということであれば、デブリ表面に少量の水銀を接触させるだけに留めることになる。金属ガリウムでは、残念ながら水素ガスを発生しながら溶けてしまうので、水銀の代用とすることはできない。ガリウ…

デブリに水銀を接触させる方法

先端部にセラミックス製の水銀留め具を備えたフレキシブル管に水銀を入れる。水銀留め具は、その先端を強く押すと水銀が漏れ出てくる機構を備えたものとする。すなわち、フレキシブル管を延ばしていって、デブリに接触させたい。フレキシブル管の材質である…

電気泳動

ウランのアノード溶解は、ウランを単に溶かすだけでなく、ウランのプラスイオンをカソード側へ泳動させるということにも意味があると思う。滞留をできるだけ起こさないようにするためである。とにかく、ウランイオンが漂出しても問題ないよう、デブリの冷却…

電解液は海水でよいか

要は、単なる水の電気分解とならないように電解液の検討が重要。デブリの冷却を循環液で行うため真水が利用されているのかもしれないが、真水では電気抵抗が大き過ぎるであろうから海水の利用が考えられる。そして、海水によるスケール付着にも耐える循環ポ…

デブリ側電極の検討

①デブリ表面の一部に水銀を付着させ、部分的にアマルガム化させる。 ②アマルガム化した部分を白金製のクリップではさむ。あるいは白金製の釘を押し込む。 ③上記の白金には、フッ素樹脂で被覆された銅線が接続されている。白金の一部もフッ素樹脂で被覆され、…

デブリをアマルガム化できないか

デブリに水銀を接触させて電極を形成することが考えられる。水銀が嫌ならガリウムも考えられよう。ところで、デブリをアマルガムにし流動するようにしたら、デブリを機械的に回収できるようにも思う。

デブリ表面は酸化膜になっていると思われるが

デブリ表面はウラン等の酸化膜になっていると思われるが、1000℃以上ではウランは窒素とも反応するようであるから、窒化膜も考えられる。いずれにしても不動態膜でデブリが覆われているかもしれない。金電解のように、交流も取り入れてデブリを電気溶解す…

東京電力の見解では、核燃料が熔け落ちたが臨界は生じないであろうと

臨界防止のためのボロン濃度は?ウラン錯化合物を考えるまでもないか。核燃料デブリに電極を接触させる方法が、皆様の腕の見せ所か。

原発処理考

私は司法書士ですが、エネルギー問題に関心があります。それで、原発事故処理の勉強会をつくり、有識者と意見交換したり、役所からデータ提供を受けるなどのことを実現したいと思っています。 私は電気化学屋でしたから、核燃料に電気を流してアノード(電子…