デブリ側電極の検討
①デブリ表面の一部に水銀を付着させ、部分的にアマルガム化させる。
②アマルガム化した部分を白金製のクリップではさむ。あるいは白金製の釘を押し込む。
③上記の白金には、フッ素樹脂で被覆された銅線が接続されている。白金の一部もフッ素樹脂で被覆され、銅線は液と接しないようにする。
(理由)
ウランの標準電極電位(イオン化傾向の目安のようなもの。マイナス側に大きいほど、その金属は水素ガスを発生しながらイオン化する傾向が強い。)は、
U→U(3+)+3e(-) で、-1.789V
一方、水銀や白金では
2Hg→Hg2(2+)+2e(-) で、+0.788V
Pt→Pt(2+)+2e(-) で、約+1.2V
従って、ウランの方が水銀や白金よりもイオン化しやすく、電気を流した際、ウランよりも先に水銀や白金が溶け出てしまうということはない。
また、金、銀、銅は水銀とアマルガムをつくるが、白金はアマルガムを形成しないようなので、安定した電解を継続できるものと思われる。
追)2017年4月3日の記事のように、フッ素樹脂は放射線での劣化が考えられ、使用できないかもしれない。-