2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

鉄枠のアノード溶解防止

ウランのアノード溶解中に、原子炉やその支持部材の主体であろう鉄鋼(鉄と炭素の合金)中の鉄もアノード溶解し、崩壊することが心配される。ウランと鉄の標準電極電位は、 U → U3+ + 3e- (酸性溶液中での標準電極電位:ー1.789V) Fe → Fe2+ + 2e- (酸…

U3O8の場合

核燃料のUO2は酸化されてU3O8となっている可能性が大きいが、この場合でも、次の ような電極反応が予想される。 U3O8 + 2H2O + 4e- → 3UO2 + 4OH- (標準電極電位は不明) このUO2は、更に前述のように以下の電極反応で単体ウランに還元され、 UO2 + 2H…

ホウ素含有物の添加

連鎖反応防止のため、連鎖反応を引き起こす中性子を吸収すると言われるホウ素化合物の添加が考えられ、一般的には原子炉でも使用されているとのホウ酸H3BO3の添加が考えられるが、水に対する溶解度は約4g/100g(20℃)であまり大きくない。つまり、ホウ…

つまり、反転電流による電解

デブリの二酸化ウランを金属ウラン(あるいは、単体ウラン)に還元するのが目的ではなく、二酸化ウラン中のウランを液中に漂出させるのが当面の目指すところである。そのためには、電解液を弱酸性のままにしておき、初めにデブリをカソードとして二酸化ウラ…

二酸化ウランの電解

核燃料は二酸化ウランとのことである。一部は放射線が水に作用して発生した水素との反応で金属ウランがあるかもしれないが、デブリ本体は、二酸化ウランにジルコニアとかが混ざったものなのであろう。 アルカリ性液中でのカソード反応として、下のような反応…

水銀を多く使いたくないなら

デブリ側の電極構成として水銀をあまり多く使用したくないということであれば、デブリ表面に少量の水銀を接触させるだけに留めることになる。金属ガリウムでは、残念ながら水素ガスを発生しながら溶けてしまうので、水銀の代用とすることはできない。ガリウ…

デブリに水銀を接触させる方法

先端部にセラミックス製の水銀留め具を備えたフレキシブル管に水銀を入れる。水銀留め具は、その先端を強く押すと水銀が漏れ出てくる機構を備えたものとする。すなわち、フレキシブル管を延ばしていって、デブリに接触させたい。フレキシブル管の材質である…