つまり、反転電流による電解

デブリの二酸化ウランを金属ウラン(あるいは、単体ウラン)に還元するのが目的ではなく、二酸化ウラン中のウランを液中に漂出させるのが当面の目指すところである。そのためには、電解液を弱酸性のままにしておき、初めにデブリをカソードとして二酸化ウランの一部を単体ウランに還元し、次に電流の向きを反転させてデブリをアノードとして単体ウランを溶かし出すことが考えられる。ウランの溶解の有無は電解液中ウラン濃度の変化を調べればよい。

電流の流し方は、(デブリをカソードにする向きの電流)→(電流一時停止)→(デブリをアノードにする向きの電流)→(電流一時停止)→(デブリをカソードにする向きの電流)→・・・・・・・・この繰り返し。電流として単に交流を使用した場合は、デブリをアノードとした際、4OH-→2HO+O2+4e-で発生し酸素と単体ウランデブリ表面で反応してウランが再び二酸化ウランに戻ってしまうであろうから、単なる交流電解では効果がないであろう。