デブリ片除去後の臨界防止

デブリ核分裂の連鎖反応が生ずるには、放射性物質臨界質量以上で存在している必要があることから、放射性物質について、ある一定の臨界濃度Ccritical(x,y,z)があるように思われる。

現状、デブリで連鎖反応が起きていないようであるが、ウラン等の放射性物質の分布があまりにまばらでそもそも臨界とならないのか、それとも臨界となる配置にはなっているが、たまたま適度な(我々にとっては不都合な)熱中性子の侵入がないため臨界になっていないのかは不明である。

仮に、臨界になる分布(配置)状況であるとしよう。デブリを一部削り取り、それで残ったデブリにおける放射性物質の分布が、臨界がより起きやすいようになると、そのまま放置しておくことは危険である。そこで、削った部分に、放射性物質を含まないデブリ構成物を、削った分以上に補えば、臨界濃度から遠ざかる方向の処置となり、安全ではないかと考える。そして、順次、非放射性物質と置き換えるのである。

次の問題は、一度にどのくらいまでのデブリ片除去なら安全かである。危険な実験だが、デブリよりもより臨界になりやすいと思われるデブリ相当物をつくって、デブリ片の除去実験をするかである。また、熱中性子ができないように、水以外のクーラント

使用も検討してもらいたい。