連鎖反応の防止のため、多孔質炭化ホウ素等でデブリをカバー

ウラン235に1個の中性子が当たると、約2.46個の中性子を発生しながらウラン核分裂し、この発生した中性子が別のウラン235に当たるということを繰り返して連鎖反応が起こると考えられている。デブリを電気溶解した際、ウランが電解液中に漂い出るが、液中のウラン235の量は少なく液側で連鎖反応が起こる可能性はかなり低いものと思う。むしろ、液中ウラン235核分裂による中性子が、デブリ側に向かった場合、連鎖反応が生じやすくなるであろう。

そこで、中性子吸収材となるホウ素を含む炭化ホウ素でデブリを覆い、液側からの中性子デブリ内のウラン235に当たることを妨害すれば、連鎖反応の防止に有効であると思われる。但し、デブリを炭化ホウ素で完全に被覆してしまうと電解できないので、電解液の出入りが可能なように炭化ホウ素は、多孔質状・網目状・よろい板状等であることになろう。